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1.2つの焼酎(甲類と乙類) |
焼酎には大きく分けて乙類と甲類があります。
乙類のことを本格焼酎と呼び、焼酎のラベルによく書かれています。
乙類と甲類は、焼酎を造るときの発酵方法と蒸留方法の違いで分類されます。乙類は並行複発酵という方法をとります。これは、デンプンを糖に、そして、糖をアルコールにという2つの作用を1つのタンクで同時に行います。一方、甲類は単発酵で行われます。こちらは原料が糖なので、そのまま発酵させるだけでアルコールになります。例外として、黒糖焼酎は単発酵ですが、原料に糖とデンプンを両方使うので、中間的存在だが、乙類となっています。
また、蒸留方法については、連続式蒸留を用いるが甲類、単式蒸留を用いるのが乙類となっています。肝心の味の違いは、乙類が原料そのものの味が生きており、甲類がアルコール臭が弱く、すっきりとした味となっています。
連続式蒸留:何度も繰り返し蒸留する方法です。
単式蒸留:一度だけの蒸留方法です。(原料の特徴がよく出ます)
甲・乙焼酎の違いはまとめると表のようになります。
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主原料 |
発酵方式 |
蒸留 |
アルコール |
風味 |
| 乙類 |
芋・麦・黒糖・他 |
並行複発酵 |
単式 |
45度以下 |
原料の味が出る |
| 甲類 |
糖蜜・なつめやし |
単発酵 |
連続式 |
36度以下 |
すっきり・さわやか |
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| 2.本格焼酎の主な原料 |
麦焼酎:麦焼酎発祥の地とされる長崎の壱岐島や大分などが代表的な製造地。最近では、全国で盛んに造られます。
米焼酎:熊本の山間部、球磨盆地で作られる球磨焼酎が代表的。濃厚な味わいだが、最近は軽快さを重視する傾向にあります。
芋焼酎:特産地である鹿児島や宮崎の一部などで造られています。さつまいも特有のソフトな甘みを生かしています。焼酎ブームの火付け役です。 →芋焼酎を更に詳しく知る
黒糖焼酎:さとうきびを原料とした焼酎。製法的にはラム酒に近い。奄美大島で造られたものだけが本格焼酎に分類されます。
泡盛:沖縄で造られる米焼酎。主原料を使わず、麹米だけで仕込む独特の製法。他の焼酎よりもアルコール度数が高い製品が多い。
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| 3.本格焼酎ができるまで |
一般的な焼酎の製造過程を簡単に説明させていただきます。
原料処理→製麹→一次醪→二次醪→蒸留→ろ過→熟成→精製→瓶詰→出荷 といった流れとなります。
麹用の米や大麦を洗い、蒸す(原料処理)。
蒸した米や大麦に麹菌をまぶし、何十時間と寝かす(製麹)。
麹に焼酎酵母を加えて、1週間ほどかけて酵母を繁殖させる(一次醪)。
一次醪に主原料と水を加えて発酵させる(二次醪)。
二次醪を単式蒸留器で蒸留する。。泡盛は一次醪をそのまま蒸留(蒸留)。
余計な不溶物を除く(ろ過)
ろ過した原酒をタンクや甕などで貯蔵(熟成)。
熟成後、さらにろ過や吸着などを行って余分な成分を取り除き(精製)その後、水を加え、瓶詰し、いよいよ出荷。
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| 4.麹の違い |
よく「黒麹仕込み」といったように焼酎のラベルに記載されている麹とは何なのかを説明します。
3の項目で「製麹」のところで使われる麹菌の違いで主に3種類あります。それが、「黒麹」「白麹」「黄麹」の3種類です。
そもそも、麹菌とは、原料のデンプンを糖質を分解しする働きを持ってます。その糖質をアルコールに変えるのが酵母です。この酵母にも種類があり、焼酎には焼酎酵母が使われます。ですから、アルコールを造る上で「麹」と「酵母」は必要不可欠なものです。
この「麹」によって、焼酎の味が全く異なってきます。
それでは、それぞれの麹ついて説明致します。
【黄麹】日本にはもともと黄麹しかなかったと言われています。実際、黄麹は日本酒造りに使われる麹で、焼酎が日本で最初につくられた時にも、この黄麹が使われていました。しかし、温暖な南九州で、黄麹を使って焼酎を造ると、もろみが腐り易い。そのため、雑菌を防ぐ力の強い黒麹や白麹が使われるようになっていった経緯があります。
最近では、温度管理の技術が向上し、再び麹を使う蔵も現れています。
黄麹で造られた焼酎は、さわやかでフルーティーな味が特徴です。
【白麹】現在、主流となっている麹です。ラベルに何も書いていない場合、概ね「白麹」が使われています。白麹でつくった焼酎は、芋のやさしさを感じさせる、やわらかい味になるのが特徴です。
【黒麹】黒麹を使った焼酎は、黒麹特有の香味と、しっかりとした味が特徴です。芋のコクが引き出され、強いインパクトがあります。洗練された旨みを加えた黒麹に、都市部でもファンが増えています。
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| 5.蒸留方法の違い |
連続式蒸留、単式蒸留の違いとは別に、蒸留方法に違いが2つあります。
1つは、昔から伝わる「常圧蒸留」、もう1つは、比較的最近登場した「減圧蒸留」です。常圧蒸留は、通常の大気圧で蒸留する方法で、もろみは90〜100℃で沸騰する。一方、減圧蒸留では、蒸留器の中の気圧を下げることで、40〜60℃という低温で、もろみが沸騰し、蒸留が可能となる。気圧の低い富士山の頂上でお湯をわかすと、低温で沸騰するのと同じ原理です。
減圧蒸留の最大の特徴は、香りが控えめになる一方で、もろみのやわらかな香りはそのまま残る点です。クセが少なくすっきりとした飲み口に仕上がります。
常圧蒸留の特徴としては、高い温度でもろみを加熱して蒸留する為、原料の持つ風味や香りが引き出されます。その結果、濃厚でクセのある原料の味の特徴が出ている焼酎となります。
焼酎入門には、「減圧」のほうが入りやすいですが、慣れてくると「常圧」の方が好まれる傾向にはあります。地元ではほとんど常圧だそうです。
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| 6.原酒・無濾過とは? |
もろみを蒸留すると、アルコール度数40度程度の原酒がとれる。できたての原酒は、その焼酎の個性が詰まっている。においが強く、味も荒々しい。そのため、通常は一定期間貯蔵したり濾過したりして、味を落ちつかせてから、水を加えて(割り水という)出荷される。
そこで、「濾過」や「無濾過」と表示された焼酎ですが、
「原酒」とは、蒸留後に水などを加えず、かつ、アルコール度数36度以上のもので、
「無濾過」とは、蒸留後の濾過の工程を、必要最低限に抑えたタイプのこと。蒸留したての原酒は、表面に「フーゼル油」が浮いており、独特なクセをもつ。「無濾過」タイプは、あえてこのくせを残す。焼酎本来のより強い個性を楽しむことができます。
フーゼル油・・・蒸留したての焼酎の表面には、油が浮いている。これは、原料から出るもので、「フーゼル油」という。焼酎以外の酒にも含まれます。
フーゼル油には独特の香りがあり、焼酎の臭さのもとになるものですが、旨み成分でもあります。
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| 7.初留取りとは? |
もろみを蒸留器に入れて加熱すると、もろみの中のアルコールと水が蒸発します。これを冷やしたのが焼酎の原酒となります。
さらに、この蒸留の際、最初に出てくる原酒を「初垂れ」、その後に出てくるのを順に「本垂れ」、「末垂れ」と呼びます。このうち初垂れだけを使った贅沢な焼酎が「初留取り」(通称ハナタレ)と呼ばれるものです。
アルコールと水とでは、アルコールが先に蒸発するため、初垂れ部分ではアルコール度数が高く、約60度もあります。本格焼酎として販売するためには45度以下という決まりがあるため、割り水して44度程度まで調整して出荷されます。
原酒・初留取りおすすめの飲み方
原酒や初留取りは旨みがこれ以上なく楽しめるものなので、ストレートかロックがおすすめです。アルコールは非常に強いので、無理のないよう水などを間に飲みつつ楽しむのがいいと思います。
初留取りは、アルコール度数が高いので、冷凍庫に入れても凍りません。ボトルごとキンキンに冷やして飲むと、トロリとして抜群に旨いです。
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| 8.焼酎の保存 |
ワインや日本酒に比べて、焼酎は保存中に品質があまり変化しないので、以下のことに注意していただければ、ほぼ大丈夫です。
・温度変化の少ないところで、常温で保存。
・焼酎は、空気にふれると酸化してまずくなるので、空気に触れる部分が少なくなるよう立てて保管する。
・振動を避ける
・直射日光を避ける。直射日光の紫外線により、焼酎の成分が変わり、まずくなります。 |
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